新型コロナでも給料から天引きです 介護保険料のからくり

介護保険

こんにちは、タカッシ―です。

高齢者福祉施設で、働いて19年目。国家資格の介護福祉士と介護支援専門員(ケアマネージャー)を持っている、現役相談員のタカッシ―が、高齢者の介護を中心に書いているブログです。

皆さん、介護保険。聞いたことありますか。名前だけは聞いたことがあるけど、中身はよく分からない・・・。

こんな声が聞こえてきそうです。

大きく分けて、使う側の話と制度を支える側(保険料を徴収される側)の2つに話は分かれます。今回は、制度を支える側の話です。使う側の話は下記のブログをどーぞ。

使う側にもコツがあります。知っていると知らないでは結構差が出ます。

さて、制度を支える側ですが、実は高齢者だけではなく40歳以上の現役世代も保険料を支払っているんです。知ってましたか?

徴収方法もサラリーマンは、40歳を過ぎると強制的に給料から天引きされています。

え?でも俺の給料明細には、「介護保険料」の記載がないよ。と思ったあなた。

そーなんです。なぜなら、健康保険料に上乗せして給料天引きになっているからなんです。給料明細をいくら見ても、「介護保険料」の文字は見当たりません。健康保険料に合計されて、天引きになっています。

本来ならば、「健康保険料○○○○円」「介護保険料○○○○円」と分けて記載すべきなんです。国民を欺くための国の方針でしょうか?( ̄ー ̄)ニヤリ

しかも、その金額(介護保険料)が住んでいる各自治体によって差があると聞いたら、驚きませんか?

介護保険の保険料は各自治体によって金額がちがう。大きな傾向としては、大都市ほど介護保険料が高く取られ、地方に行けば行くほど保険料は安い。

たぶん、こんな場所は介護保険料は安いです。身体にも良さそうな環境ですね。

厚生労働省の2017年の統計によると、全国平均は約5800円一番安い市町村で約3000円一番高い市町村で約9000円との試算です。

約3倍のひらきがありますが、これは極端な例。でも、一般的に4000円~7000円の差はあるのではないでしょうか。

例えば、地方のA市に住んでいる人は毎月4000円給料天引きですが、大都市のB市に住んでいる人は毎月7000円給料天引きになっているんです!

しかも、毎月ですよ。ま・い・つ・き(⋈◍>◡<◍)。✧♡

毎月3000円の差があったら、1年でいくらになるでしょうか…。

3000円×12ヶ月=36000円。年間3万6000円です!

年間3万6000円は結構大きな金額ですよね。

3万6000円あったら、皆さんは何がほしいですか?

美味しいものも食べに行けますし、欲しい服も買えますね。1泊2日のちょっとした温泉旅行にも行けちゃいます。

タカッシ―は貯金か株を買いますね(〃艸〃)ムフッ

では、ここからが本題。

その自治体での介護保険料の金額を決めているのは、下記の2点です。

①その市町村に住んでいる高齢者(使う人)と保険料を徴収される人(支払う人)の比率 →保険料を徴収される人が極端に少ないと保険料は跳ね上がります。実は、日本で一番保険料が高い自治体はこれが原因で毎月9000円を超えています。

②その自治体に住む高齢者が介護保険をたくさん使ったかどうか。

知らない方は多いと思います。

タカッシ―も仕事が高齢者福祉なので、知っているんです。普通は知りませんよね。

なので、平均的には人口が集中する大都市圏は保険料が高いんです。人口が少ない地方は保険料が安いんですね。

日本では、東京が平均的には介護保険料が高いと思います。一番高い自治体は違うんですけどね

ブログを読んでいる皆さんのなかには、「じゃあ、人口が多い大都市にこれからも人口が集まり続ければ、どんどん介護保険料が上がり続けて大変じゃないか!」と思った方もいるかもしれません。

なかなか、目の付け所が良い指摘です。でも、国は一応そうならないように法律の整備をしています。「住所地特例」と呼ばれる介護保険制度の特例制度があります。

簡単に言うと他市町村から住民票を移動して介護保険施設へ入所した場合、介護保険料を負担するのは、施設に入所する前にいた市町村となる。です。

例をあげると、タカッシ―がいるケアハウスにも東京から引っ越してきて入所した高齢の女性利用者がいました。住民票上の住所は仙台市ですが、介護保険料は東京都に定期的に支払ってました。

もちろん、介護保険を使う時も、ケアマネージャーは保険料を納めている東京都とやり取りをする事になります。

なので、今後も日本の人口が東京に一極集中しても東京だけが介護保険料が上がり続ける事は一応ありません。

こう書くとなるほど、大丈夫じゃないか。と思うかもしれませんが、抜け道がちゃんとあります。実は大丈夫じゃなかったりします。まあ、それは機会があれば別のブログで。

最後に、今は新型コロナ一色であまり報道されないままでしたが、令和2年4月から大企業に勤めるサラリーマンの介護保険料が上がりました。国会で決まって、今年の4月からスタートしたんです。

大企業で働く方々もコロナの影響で大変だともいますが、お互い頑張りましょう

どの線引きで、大企業と定義しているかは残念ながらタカッシ―の勉強不足でここで記載は出来ません。資本金なのか、従業員の人数なのか、東証一部上場なのか不明ですが、自分が該当するかも?と思った方はネットで調べてみて下さい。

個人的な意見ですが、コロナ騒ぎが収まって時間がたてば日本全国的に介護保険料は上昇すると思います。現場の感覚では、お金は足りていません。

人件費や老朽化した施設の修繕費などが不足しています。これから2035年問題がクローズアップされると思います。介護業界で働き手がいなくなる大問題です。

みなさんも、このブログを読んで頂いて、少しで介護について考えるキッカケになっていただいたら、嬉しいです。

つたない文章を最後まで読んで頂き、ありがとうございました。今後も頑張りますので、応援よろしくお願いします。