こんにちは、タカッシ―です。
高齢者福祉施設で、働いて19年目。国家資格の介護福祉士と介護支援専門員(ケアマネージャー)を持っている、現役相談員のタカッシ―が、高齢者の介護を中心に書いているブログです。
先日、タカッシ―が勤める施設から救急車で98歳の女性を搬送しました。
その女性は、熱があり、呼吸も苦しそうで、体の内部の酸素の濃度を表す「spo2」という 値が80%まで落ちていました。肺の機能が落ちていたんですね。
spo2は、通常100%から98%の間です。
たぶん、80%はかなり息苦しかったと思います。
呼吸音も喘息の方がなる「ゼーッ、ヒューッ」の3倍くらい酷い音でした。
主治医の先生に往診していただき、先生の判断で救急車で搬送となりました。搬送されたのは、仙台市内でもかなり大きい方の部類に入る病院。
入院患者数は、外科や内科等でたぶん200人から300人はいるのではないかと思います。
そして、いまの時節柄。
熱があり、呼吸が苦しそう。肺の機能が落ちている。かも?
肺炎かの疑いが強い?
さて、何でしょう。
そうです。素人のタカッシ―が見ても「新型コロナウイルス?」と疑ってしまうような、分かり易い症状でした。
ここで、先に誤解のないように言っておきます。
高齢者福祉施設に勤めていると、新型コロナが流行する前から、肺炎になる高齢者は普通に多いです。
日本国内の統計では、65歳以上の年齢になると死因の第4位です。ちなみに1位は癌です。
なので、誤嚥性肺炎や細菌性肺炎などは、よく聞く病名です。
が、しかし、世界的な流行が起こり、WHOがパンデミックを宣言し、日本国内でも関東や関西を中心に毎日感染者が増加している昨今。
新型コロナウイルスの肺炎を疑うな。と言うのが無理な話。
病院でレントゲン撮影をした結果、先生から「重症の肺炎ですね」とのお言葉。さらに間髪入れずに「両肺が真っ白です」OHHHH!MY GOD!!と思わず外人並みにタカッシ―は心の中で叫びましたよ。
重症の肺炎!?両肺が真っ白!?
なかなか、衝撃的な二言を新型コロナが劇的に流行している今、サラリと言ってしまう辺り‥‥。
タカッシ―の頭の中は、ああ、これで俺も濃厚接触者。コロナ発症したら家にも帰れず、入院。良くて、ホテルで隔離生活か。しばらく家族に会えない…。
それより、ウチの施設で感染拡大したら、新聞沙汰!80歳以上は致死率2割(20%)だから、定員50人では10人か?どーする??
高齢者施設ではコロナウイルスを持ち込まれたら一巻の終わりなんです。詳しくは下記のブログを参照して下さい。
先生の話を聞いてから色々考えて、ここまで5秒。
きっと、死ぬときの走馬灯はこんな感じ。ぐらいに頭の中をグルグルといろんな事が巡りました。
さて、本題。
もちろん入院になった98歳の女性ですが、病室へ移動して、食堂ホールで看護師さんの説明を色々聞きながら、書類に記入していた時の事。
タカッシ―は意を決して、看護師さんへ聞いてみました。
「あのー、診察して頂いた先生は、新型コロナを疑っていないんですか?」
看護師さんから本日1番の衝撃回答が!
「検査キットありませんから、検査できません」
ん?
聞き間違った?
検査キットない?
あれ?
ここは、200人~300人が入院する仙台では間違いなく大病院に属する病院だよな。
確かに東北大学病院のような指定医療機関ではないけど…。
この日は4月23日。
なかなかの勢いで新型コロナウイルス君は感染拡大を続けております。日本全国に緊急事態宣言が出され、タカッシ―の個人的な観測では、5月6日では緊急事態宣言は解除にならないでしょう。残念ですが。
なのにですよ。
一応100万人都市の仙台の大病院に検査キッドがない。
今回みたいな肺炎での入院や外科の手術で入院した患者さんに肺炎を伴う新型コロナの症状が出たら、どーするんでしょうか?
病院の内情はよく分かりませんが、よっぽど怪しい方は、病院から保健所に連絡してPCR検査ですかね。
それじゃ、遅いと思います。
検査が判明した時には、病院の中では院内感染がかなり進んだ状態ではないでしょうか。そして、今回タカッシーがお世話になったように、施設からの入院のケースなどは、施設内感染が進行してしまいます。
個人病院のクリニックまで検査キッドが必要とは言いませんが(本当はあった方が良いと思います)、百人単位で入院する病院には検査キッドはあってしかるべきではないでしょうか。
東京や大阪の検査の現状は、残念ながらわかりませんが、仙台では圧倒的にPCR検査が足りていないと言わざるを得ません。
医療現場の内情がまったくわからない高齢者施設の一職員の主観に基づいて書かれたブログなので、もし医療関係者の方がお読み頂いて、不快感を持たれた時は申し訳ありません。
そして、医療現場の最前線で働いている方々には本当に本当に頭が下がります。
今回入院させていただいた病院も入り口での厳重な入館チェックや入院患者以外は病棟の入り口までしか入れずに病室はクリーンを保つように対応など、徹底して医療現場を守っている姿には、感動さえ覚えました。
今回も、肺炎や呼吸苦、発熱の症状から判断したら、入院を断られてもおかしくない症状です。
なので、病院の現場は一生懸命です。
もしかしたら、いや、報道から察すると保健所もいっぱいいっぱいなのでしょう。みんな頑張っています。
と、すればやはり今回の事態は、国と地方自治体の行政が主導して解決すべき問題ではないでしょうか。PCR検査だけではなく、保健所の人員の増強や解決すべき問題は山ほどありますが、それを書きだすと止まらくなるので、ここでは論じるのを止めます。
とりあえず、結論
地方都市仙台においては、PCR検査は全然足りていません。
PCR検査だけでなく、ひとつひとつ新型コロナに関する問題が解決されて行き、1日でも早く普段の日常生活が取り戻せる事を願ってます。
つたない文章を最後まで読んで頂き、ありがとうございました。今後も頑張りますので、応援よろしくお願いします。
同じ高齢者施設で働く職員の方々、タカッシ―が及びもつかない病院の最前線で毎日、働いている方々、そして新型コロナウイルスの影響で大変な思いをしている方々、みなさん、頑張りましょう!!
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