こんにちは、タカッシ―です。
高齢者福祉施設で、働いて19年目。国家資格の介護福祉士と介護支援専門員(ケアマネージャー)を持っている、現役相談員のタカッシ―が、高齢者の介護を中心に書いているブログです。
今回は、介護保険の認定に関するブログです。
介護保険を利用するには、お住いの自治体(市町村の役場等)へ申請をして、認定を受けなければなりません。
介護保険をたくさん使えるかどうかは、利用する方々の介護保険のランクがいくつになるかで決まります。
認定のランクは要支援1~要介護5まで。
イメージとすれば、「杖を使用して歩いている高齢者(要支援1)」から「ベットで寝たきりの高齢者(要介護5)」と思っていただければ、大きく間違いはないと思います。
介護度(ランク)が重くなれば重くなるほど、沢山の支援の手が必要になるので、沢山の介護保険を使う事が出来る仕組みになっているんです。 もっと、詳しく知りたい方は、過去にタカッシ―が書いた下記のブログを参照にしてみて下さい。
では、だれがこのランク(専門的には要介護度と言います)を決めるのか。
神様?仏様?稲尾様?(タカッシ―は44歳です。念の為)
ちなみに、介護保険で使われるお金は、もちろん国からも支給されていますが、市町村単位で、その自治体に住んでいる40歳以上の人から保険料を徴収しています。
さらに衝撃の事実!なんと徴収される介護保険料は、全国一律。ではありません!A市とB市では徴収される保険料が違うんです。本当に。
では、何で金額が決まるのか。
①その市町村に住んでいる高齢者(使う人)と保険料を徴収される人(支払う人)の比率
②その市町村に住む高齢者が介護保険をたくさん使ったかどうか。
以上の2点で徴収される介護保険料に差が出るのです。
詳しく知りたい方は、タカッシ―が書いた下記のブログを参照してみて下さい。
ちなみに、 65歳以上の高齢者は第一号被保険者。年金等から保険料を払っています。40歳以上は第二号被保険者で強制的に給料天引きになります。タカッシ―も給料から毎月天引きです。
住んでいる自治体で、介護保険を沢山使えば、住んでいる人から高い介護保険料が徴収される仕組みならば、その仕組みに重大な影響を与える介護保険のランク(要介護度)は全国一律の基準で認定されなけばいけませんよね。でなければ、かなりの勢いで不公平です。
と、思いますよね。普通は。
でも実際は、そうなっていません。
全国から集められた高齢者の情報は、厚生労働省のパソコンではじき出された一次判定で最初の認定が行われます(実際は各市町村にあるパソコンではじき出されますが。ソフトは厚労省のソフトです。)
その一次判定を基に各自治体の介護保険認定委員会が二次判定で修正するんです。
もちろん、実情に合った形での修正です。
タカッシ―から言わせれば、この介護保険認定委員会がなければ、高齢者に実際に必要な介護サービスは行き届かないと思います。
各市町村の介護保険認定委員会のメンバーは、医師や社会福祉士、介護福祉施設の施設長など、現場を知る専門職で構成されています。
パソコンのソフトは所詮、机上の空論。一部には厚生労働省が使用している一次判定のソフトの性能が悪いとは言いませんが、良くないのでは。との声も聞かれます。
ちょっと話が複雑になってきたので、ここで結論。
現状の制度では、介護保険料も介護保険の認定のランク(要介護度)も全国一律ではありません。かなり不公平な制度になっています。
タカッシ―がこのブログで言いたいのは、介護保険制度の現状の仕組みを読んでいる皆さんに知って頂きたいのです。
そして、現在介護保険を利用している高齢者が困らないように、また、お金を払う高齢者や現役世代に不公平が生じないように制度をその時、その時に即した形に変えていく事が必要ではないか。と言う事です。
その為には、まず、現状を多くの方に知って頂きたいと思っています。
現行の制度がこれで良いか、悪いかは、読んだ方々の判断にお任せします。
縁あってこのブログを読んで頂いている方々にも、色んな方がいると思います。
①自分が介護保険制度を使って、サービスを日々受けながら生活している方
②家族が介護保険サービスを使用していて、ある程度の負担はしかたないと思っている方
③ 40代~60代までの現役世代の方々で、なんでそんなに保険料を負担しなきゃいけないの?と思っている方まで意見は様々だと思います。
今現在、立っている立ち位置によって意見が様々あるのは、仕方がない事だと思います。ですが、個人的には今の介護保険制度がベストの選択だとは思っていません。
あくまで一例ですが、介護保険の認定に関しては現在の制度を維持して、介護保険料の徴収は、年収や所得税などの情報を基に国が一括管理してお金のある個人や法人から少し多く集める方式が、今の制度よりは公平感があるのではないかと思います。
現在の介護保険料の徴収制度では、人口の過疎化が進んだ地方の小さな集落が日本で一番高い保険料を支払う現状があります。
介護保険制度だけが、日本が抱えている問題ではない事は承知の上です。ただ、人間はいずれ必ず老います。現在支えている側の人々もいずれ、必ず支えられる側になります。
その時に困らないように。
それを選挙の際の判断基準の一助にしていただければ良いと思います。
不公平な真実を知っていても、知らなくても、制度は毎日稼働して、必要なお金を集め、そして介護保険認定制度も動いています。
是非、知って下さい。
つたない文章を最後まで読んで頂き、ありがとうございました。今後も頑張りますので、今後とも応援よろしくお願いします。
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